特集 わが国のPT・OTの歴史
<随想>
10年の歩み
浅野 達雄
1
1大阪大学病院リハビリテーション部
pp.842
発行日 1976年11月15日
Published Date 1976/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101337
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浅野達雄
10年前,わが国におけるリハビリテーション医学の現状は,諸外国の発展に較べれば,50年は遅れていると言われていた.なかでも,リハビリテーション・チームの一員として従事する理学療法士,作業療法士という正規の職種が無く,その必要性が重視されて,昭和40年8月,理学療法士・作業療法士法が,法律として公布された.翌41年,第1回国家試験の結果は予想よりも厳しく理学療法士の合格者は183名,この狭い門戸と職業の難かしさを知らされるとともに専門職としての責任の重大なることを痛感させられた.
理学療法士が誕生したものの,今後どのように進展させてゆけばよいのか.183名が全国へ分散すれば力の弱い存在になってしまう.
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