特集 研究法
―研究テーマの見つけ方―哲学的観点から
奈良 勲
1
1有馬温泉病院リハビリテーション部
pp.588-589
発行日 1976年8月15日
Published Date 1976/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101273
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研究ともいうべきことを,わたしが初めて経験したのは鹿児島大学にいるとき,卒業論文の仕事をしたときである.しかし,この論文提出は必須であるため,義務的感情で,発想も内容も大変貧弱で,今からおもえば研究などというべきものではなかったようにおもう.
まず第一に,研究心も研究欲もなく,特定の問題意識もなかった.それと,大学の講義の中で,研究法なることも教えてもらえなかったのだから,たいした研究ができるわけがない.研究法の講義もせず,学生に卒業論文を要求する大学も無責任なものであった.最近ではどうなっているか知らないが,たいして進歩していないのではなかろうか.
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