特集 ホームプログラム
<随想>
慢性リウマチのホーム・プログラム
川口 良二
1
,
木村 信子
2
1中伊豆リハセンター
2東大病院リハ部
pp.687
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101092
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<PTの立場から>
リウマチ患者に対する私の印象は多様な変形を起こし,かつとどまることを知らないかのように進行し全身をむしばむ残酷さと哀れさであった.しかしその反面,病状に対して敏感であり前向きであるという感じをもっている.
種々の治療そのものが,はたして適切であり最良の方法であるかと考える時,治療者として常に充足されない思いをいだく,と同時に現段階では,これ以上出来ない,してやれない,しかたがない,と自分自身を愛護してしまうのである.そしてリウマチに限らず慢性疾患にたずさわる時それらが常となり,こういうものだという考えにおちいる事も否定出来ないのではないだろうか,しかしもう少し掘り下げて考えて見る時,彼らは痛みを消失させ,変形した肢体を復原させ以前の生活にもどる事を第一に希望しているのだろうか.
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