側彎体操―特に特発性側弯症に対するphysical exercise

Physical exercise in scoliosis

　Ⅰ．脊柱側弯症とは

　脊柱の前額面における側方彎曲であり，椎体自体が彎曲し，彎曲の頂点において高度の変化（楔状）を示すと共に，各椎体はその垂直軸の周りを彎曲凸側に向かって回旋（Rotation）し，椎体全体として凸側に向かう捻転（Torsion）を伴った姿勢異常である．胸郭は変形し，背腰筋は障害され，凸側においては萎縮，変性し，凹側筋は短縮する．側彎彎曲が高度になるに伴い，心肺機能の低下をきたし，内臓障害，特に凸側肋骨弓の彎曲が強まり，外観上の変形が強く認められるようになる．