メディカルプログレス
β-遮断剤/下肢プラスチック装具
横山 巌
1
,
明石 謙
2
1七沢病院長
2川崎医大
pp.369
発行日 1975年6月15日
Published Date 1975/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101029
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1948年Ahlquistは各種の交感神経作動性アミンがいろいろな器管に作用する程度が異ることを説明するために,α,βの2種類の受容体の存在を推定した.すなわち,アドレナリン(A)>イソプロテレノール(IP)の形で作用をうけるものをα-受容体とし,イソプロテレノール(IP)>ノルアドレナリン(NA)の形で作用をうけるものをβ-受容体とした.1958年にヂクロイソプロテレノール,1962年にプロネタロール,1964年プロパラノロールと相ついでβ-受容体遮断剤が発見されてAhlquistの説は実証された.1967年Landsはβ-受容体をさらにβ1とβ2の2つに分け,β1-受容体の刺激効果として心臓機能高進と冠血管拡張,β2-受容体の刺激効果としてその他の血管拡張と気管拡張をあげ,効力順位は,αはNA>A>IP,β1はIP>NA>A,β2はIP>A>NAであるとした.なお,α-受容体の刺激効果は血管収縮,気管収縮,腸管抑制などである.
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