Japanese
English
研究と報告
事務作業が誘因で発生した頸肩腕症候群に対するFFQT(Finger Function Quotient Test)の実施とその価値について(予報)
Evaluation of Finger Function Quotient Test (FFQT) on patients of Neck-Shoulder-Arm Syndrome
福田 修
1
,
石井 清一
1
,
高畑 直司
1
,
飯坂 英雄
1
,
伊藤 邦臣
1
,
渡部 平八
1
,
島田 富子
1
Osamu FUKUDA
1
1北大病院
pp.237-241
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100996
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緒言
最近今田博士らはI.Q.が知能指数を表わすと同様に,手指の機能にFinger Function Quotientという概念を導入し,手指機能の総合検査器を作成した.今田博士らによると,本検査は従来のM.M.T.やR.O.M.の計測が,手指の独立した個々の機能を評価しているのに比較し,低位運動中枢の機能までを加味して手指の総合機能を評価するところに特徴があると述べている3,4,7).
一方最近の事務作業の能率化にともない,項部から上肢全体の疼痛を訴える事務作業者が増加し,労働産業医学会は,これを頚肩腕障害と呼ぶことを提唱している.しかしこの定義そのものにもまだ問題があり,その病因についても本態は筋の疲労であるとする報告者2,5,8,11)が多いが,まだ多くの不明の点を残している.以上の観点から著者らは,事務作業が主な原因と考えられる頚肩腕症候群患者の手指機能を検査し,本障害患者にみられる病像の特異性を手指機能の面から分析してみた.
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