Japanese
English
研究と報告
膝関節痛を持つ高年者の大腿四頭筋筋力強化訓練について
Quadriceps strengthening exercise for aged patients with painful knee
鶴見 隆正
1
,
福田 光祐
1
,
鈴木 洋子
1
Takamasa TSURUMI
1
1横浜市立大学病院リハビリテーション科
pp.229-232
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100992
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膝関節痛を主症状とする変形性膝関節症は中年期以後の関節疾患の中で多発する疾患である.本症の初期症状では膝蓋骨の周囲に軽い疼痛,圧痛を持つものが多く,関節の腫脹,水腫もみられ,天候の良悪,気温の寒暖により影響を受けることが多い.また大腿四頭筋の萎縮も早期より認められ,筋力低下は病変が進むにつれ著明となる.そのため歩行時に疼痛のないものでも,歩き始め,階段昇降時,立ちしゃがみに疼痛を訴える.このため本症は長期間に亘り,社会的活動及び日常生活の障害をもたらすものである.
治療としては対症療法1~3)に加えて,観血的療法4,5)及び運動療法が行われている.今回我々は,大腿四頭筋の筋力低下のために,膝関節の支持性と運動性の機能が低下し,膝のinstabilityを生ずると言う腰野等6)の説に従い,治療の一環として膝のstabilityの改善の為にHome exerciseとして大腿四頭筋筋力強化訓練を行ったので報告する.
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