メディカルプログレス
実験的脊髄損傷に対する冷却法/Cryosurgeryによる骨腫瘍の治療
大川 嗣雄
1
,
大井 淑雄
2
1横浜市立大病院リハ科
2自治医大整形外科
pp.485
発行日 1974年8月15日
Published Date 1974/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100872
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実験的に脊髄損傷を起した動物を用いて,神怪の回復をはかるために種々の方法が,報告されて来た.すなわち,外科的に脊髄に割を入れるMyelotomyによって除圧をはかる方法(Allen 1914).薬物によって治療をはかる方法,すなわち,副腎皮質ホルモン(カテコールアミンの代謝と蓄積の阻止)或いは,Norepinephrine合成を阻止する薬物(alpha methyl tyrosine)の投与等が実験的に行われて来た.
しかし,中でも脊髄を受傷直後から冷却する方法はその効果の上からも注目されるようになって来た.最初にAlbin等が報告した結果によれば,14匹の脊損猿に2℃から5℃の生理的食塩水を用いて脊髄を冷却し,13匹が殆ど完全に回復したとのべている.
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