プラクティカル・メモ
足踏爪切り
櫛田 晃正
1
1国立岡山療養所
pp.361
発行日 1974年5月15日
Published Date 1974/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100840
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製作目的 片麻痺患者のSelf-care Activitiesの中で独立が困難な動作の一つに,爪切りがあげられる.当所リハビリ病棟には現在35名の脳卒中患者が入院しているが,ADLテストの結果,爪切り動作については,手指は31名(88.6%)が全介助,あるいは部分介助(健側がつめない)をうけている.足指については体位の工夫などにより,どうにか動作できるようである.患側手がある程度のpinchやgrasp可能ならば,健側手の爪はつめるであろう.しかしケースの多くは患側手にその機能を期待できる程,残存していないのが通常である.独立させるための手段として,諸々の爪切りのdeviceが考案され使用されている.その主なものとしては,市販のジャイアント爪切りを用いる方法.爪切りに力学的に有利になるよう細工して,手掌手根顎部のカにより,つむ方法などがあるが,これらのdeviceの問題点として,
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