メディカルプログレス
ギラン・バレー症候群は自己免疫疾患か?/Paget's Disease
上田 敏
1
,
荻島 秀男
2,3,4
1東大病院リハビリテーション部
2都養育院附属病院リハビリテーション部
3都老人総合研究所リハビリテーション医学部
4高知リハビリテーション学院
pp.357
発行日 1974年5月15日
Published Date 1974/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100837
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ギラン・バレー症候群(Guillain-Barré Syndrome)は特異な多発性神経炎で上行性に急激な両下肢麻痺,あるいは四肢麻痺を呈し,脳神経を侵すことも稀でないが,予後は良好で数週ないし数カ月で完全な回復に到ることはよく知られている.本症侯群はGuillain,Barré,Strohlの3人の最初の報告(1916)にもとづいて命名されているが,上行性麻痺(ランドリー麻痺)についてのLandryの報告例(1859)と本質的には同じものと考えられている.
本症候群の原因はまだ不明であるが,従来はビールスによる感染とする説が支配的であった.しかし,既知のビールスのどれにも確実な病因としうるものはなく,むしろアレルギー性のものではないかとも考えられていた.
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