The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 7, Issue 9
(September 1973)
Japanese
English
症例の検討と反省
分裂病をもった脊損患者の失敗例
Unsuccessful case of schizophrenic paraplegic patient
深沢 弘
1
Hiroshi FUKAZAWA
1
1国立村山療養所リハビリテーション部
pp.687-690
発行日 1973年9月15日
Published Date 1973/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100704
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
我々はリハビリテーションサービスは,チームプレーでなされなければならないと強調する.そして日本に於けるリハ・サービスの理念は乏しく,病院,施設の機構が理想的になっていないと嘆く.私自身これから紹介する患者の失敗の言い訳をまた同じ言葉で言おうとしている.
脊髄損傷といえば損傷部の安定度,尿路感染,褥創に注意が払われていれば,PT部門でのプログラムは,かなリモデル化されており比較的進歩度が目で確かめられる部類に属するものと思われる.
患者自身のMotivationがプログラム進行にあたって非常に重要な要素になるということに反論の余地はない.この症例は,精神障害に患者心理のマイナスの因子が加わり,疾患特有の合併症が全部出揃った失敗例のモデルのようなものになってしまった.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.