Japanese
English
症例の検討と反省
CVA患者の症例
Case study of a CVA-patient
澤 治子
1
Haruko SAWA
1
1国立身体障害者センター医務課
pp.525-529
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100666
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はじめに
昭和48年1月の初に,筆者は,次のような文面をタイプで打った葉書を受けとった.
お手紙ありがとうございました.
永らく御無沙汰致しました.
体は健康で毎日家で一人でタイプを練習しておりますが,仕事につながるチカラがつかず残念でございます.
この活字は,五号です.
いまあるのは,9ポと五号です.いづれも,記号と貯蔵文字はありません.
この葉書の差し出し人は,今から7年前に国立身体障害センターに来所していた,一人の外来患者である.
障害者のリハビリテーションは,その残存能力を十分に生かし,生きがいのある生活を送ることであるといえよう.リハビリテーションをこのように考えたとき,この葉書の主のリハビリテーションは,7年を経た今でも未完結な状態にあると考えられる.そこで,この症例のカルテから,今一度経過を追い,問題点を明らかにしながら,どうすればよかったかを反省し,今後のOT活動に生かしたいと思う.
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