特集 脳卒中のリハビリテーション
Ⅱ 臨床病理
脳血管障害の病理と病態生理
村上 恵一
1
1慶大内科
pp.404-408
発行日 1971年11月9日
Published Date 1971/11/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100492
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はじめに
脳血管障害は,本邦においてはなはだ頻度の高い疾患であり,日常,特にリハビリテーションの領域では重要な対象である.にもかかわらず疾患の本質理解ないし病型に関する重点の変遷についての配慮などが案外等閑に付され,病的過程の結果としての症状のみが興味の中心とされているきらいがなきにしもあらずと言えよう.本稿においては,脳の血管および実質における形態的変化と脳の循環動態ならびに血液変化の一部などについて述べるのであるが,最近の知見のみならず,最も基本的な事項についても記すこととした.
ただし,病理所見その他,四肢における変化をも本来は含むべきであるが,紙数の関係もありこれは割愛し,記述の範囲は脳のみに限定したことを了承されたい.
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