特集 脳卒中のリハビリテーション
Ⅱ 臨床病理
扉
pp.403
発行日 1971年11月9日
Published Date 1971/11/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100491
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
脳卒中は脳の血管が破れたりつまったりして起こることは誰でも知っている.しかし,ではなぜそのような血管の障害が起こるのか,そのような急激な変化が起こる前に,長い時間をかけて少しずつ血管に何らかの異常がつみ重なってきているのではないのか.そしてそれが脳卒中という急激な変化に至るにはどんな条件が加わってのことであろうか……このような疑問はきりもなく続く.こうした脳の血管病変の謎についての最近の研究の進歩を村上論文は手際よく概観してくれている.
脳はよく巨大なコンピュータにたとえられる.そのコンピュータのどの部分がこわれたら,外にはどのような機能の障害としてあらわれてくるのか.本誌ではさきに亀山1)がおもに運動障害について脳障害部位と臨床症状との関係を論じたが,永江論文はやや違った角度から,PT・OT界でしだいに注目を集めつつある失行・失認・失語などの高次脳機能の障害に重点をおいて脳障害部位との関連を詳細にのべている.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.