Japanese
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とびら
わがリハビリ観
My view-point of rehabilitation
和才 嘉昭
1
1九州リハビリテーション大学校
pp.377-378
発行日 1970年12月9日
Published Date 1970/12/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100376
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最近自分たちの無能と怠惰をよそに,リハビリテーションの理念にまで‘リハビリテーションとは,資本家の片棒をかつぐ愚劣なものである’と,かってなご託をならべ,人間性あふれる崇高な行為の,断片的,刹那的映像に目を奪われ,一貫性のない論理の展開を行ない,流行ゲバ用語の使用で,自己催眠に陥っている現象がみられる.
確かにリハビリテーションの発生起点と,その現実における終局点とを,孤立的にとらえると,資本主義と軍国主義とが結託して犯した,戦争での多くの犠牲者を,リハビリテーションと呼ぶ美名の隠れ蓑の下に,早期回復を図り再び戦場にかり立てた事実と,現代の資本社会が,人手不足に悩む労働市場に,障害者を更生という名で低賃金で提供してもらい,その解消手段に一役をかわせている.この事実からすれば,確かにそうとれるかもしれない.
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