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講座
電気療法(9)―基礎から臨床へ
Electrotherapy (Part 9)
玉川 鉄雄
1
Tetsuo TAMAGAWA
1
1東大物療内科
pp.259-265
発行日 1970年8月9日
Published Date 1970/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100346
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高周波療法(前号よりつづく)
(3)ラセン電界法
図60における蓄電器電界法の導子の代わりに,その接続口にKowarschik帯の端子を挿入してやれば,ラセン電界法となる.このKowarschik帯というのは,絶縁のしっかりしたCaptireでもよい訳であるが,我々の教室では酒井医療電機KKに依頼し,長さ2mのflexibleの銅板の回りを絶縁体でおおったものを製作して使用しているが,結構目的を達している.ご希望の向きは,酒井医療KK*1)に紹介されたい.この際に,導子を治療部位に1巻き以上巻いてやらなければならない.つまり,導子をコイル状にしてやればよい訳である.このようにすると,コイルに高周波電流すなわち交番電流が流れるので,その周囲に交番磁界ができ,中心部は最も強い磁界となる.したがって,それに巻かれてある体内の導体には,電磁誘導によって渦電流*2)が流れる.組織や臓器内には,この電流によってジュール熱がおこり,温熱効果の目的を達する訳である.
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