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講座
電気療法(8)―基礎から臨床へ
Electrotherapy (part 8)
玉川 鉄雄
1
Tetsuo TAMAGAWA
1
1東大物療内科
pp.179-184
発行日 1970年6月9日
Published Date 1970/6/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100322
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平流療法
平流療法というのは,いわゆる電池のように,電圧の変化のない電流を生体に流すことによって病気を治療しようとするものであり,電気療法としては最も古い療法の1つで,発見者Galvaniの名をとって,Galvanisationともいわれ(1789),今日でもよく用いられる方法である.
ひとむかし前までは,pflugerの生理学的実験に基づいて,陽極は鎮痛的に,陰極は刺激的に働くという概念で治療に用いられていたが,現在では陰極もまた鎮痛的に作用することがわかり,臨床的には極の区別をさほど考慮することなしに,通電そのものに意味があるとされている.したがって,導子もある程度広いものが用いられ,坐骨神経痛などのように,非常に広い範囲にわたって痛みがある時に,下肢全体をはさむようにして通電することもある.
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