書評
効果的な自習の書「運動学演習ノート」―バーバラ・ナッシュ 田口順子編著
原 武郎
1
1九州労災病院
pp.116
発行日 1970年4月9日
Published Date 1970/4/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100305
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PTであれOTであれ,身体運動学に精通していることが他の専門家と異なるゆえんであり,その応用がとりもなおさず運動療法でありADL訓練であるといえる.このようにリハビリテーション医学の重要な基礎学は,単なる解剖学にとどまらず機能解剖学,生体力学に関連した運動学Kinesiologyであるといえる.しかし,この運動学を理解することはかならずしも容易でなく,また,すぐ忘れてしまうものである.この演習ノートの形式と同じものは,英米での医学教育には広くとり入れられ,最も教育効果があがるものとされている.すなわち,この書は著者が手をとるごとく読者を一歩一歩その内容に導き,著者と一体となってこの書を完結させるために,読者はみずから鉛筆をもって書き入れてゆく形式なのである.
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