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本の紹介/「高木憲次―人と業蹟」―日本のリハビリテーションと療法士の父
砂原 茂一
1
Shigeichi SUNAHARA
1
1国立療養所東京病院
pp.36-37
発行日 1968年8月9日
Published Date 1968/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100134
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偉大な足跡
「高木憲次―人と業蹟」が日本肢体不自由児協会から発行された。
私が東大の学生として先生の講義に列した昭和6-7年頃のお顔よりはふくらみのある色つやもいい先生の肖像が巻頭をかざっている。私のぞんじあげていた頃の先生はお顔がすきとおるように白く,体つきも弱よわしげで実際ご病気のために講義をよく休まれて,私ども悪童をよろこぼせられたものであった。しかしその柔和なお人柄の中に意志の強さと気性の激しさがひめられていたことは,ほとんど個人的接触の機会をもたなかった私たちにも見逃しようがなかった。
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