Japanese
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展望
昭和29年度の女性器癌に関する本邦業蹟の展望
Survey of the Japanese literatures in 1954 on cancer of the feminine sexual organs
増淵 一正
1
,
天神 美夫
1
Kazumasa Masubuti
1
,
Yoshio Tenzin
1
1癌研究会附属病院婦人科
pp.187-190
発行日 1956年3月10日
Published Date 1956/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201340
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昭和29年度は女性器癌特に子宮癌に対する研究,業蹟は仲々活気あるものであつた。学会雑誌をはじめ各誌共子宮癌に関する報告が増加して来ている点も注目される。婦人科門係の癌に関し文献上より展望すると,「産婦人科の世界」は子宮癌特集号を編集し,各部門に於ける専門家の最新の業蹟,批判,将来の見通し等について掲載されており,「臨床婦人科産科」でも清水先生記念号として子宮癌特集を出し主として長崎大学に於ける最近の成績を報告し,「産科と婦人科」では特別読物として安藤氏が“子宮癌を憶う”と題して6回にわたり連載し,氏の子宮癌に対する見解と各方面にわたる最近の傾向を報じている。又「産婦人科の実際」には八木氏が岡林標準術式の解説を4回にわたり行い,個々の点に於ける手技,注意事項について読者の疑問を満足せしめる様に詳述している。各誌共,独自の立場から興味ある編集を行つている点,子宮癌に対する関心はかなり強いものがあると云えよう。以下昨年度に於ける女性器癌,主として子宮癌の研究,成果について文献上よりその趨勢を述べて見よう。
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