Japanese
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特集 腰痛のリハビリテーション
腰痛症―その考え方と主な疾患
Low Back Painsyndrome
石田 肇
1
Hajime ISHIDA
1
1日本医科大学整形外科
pp.1-6
発行日 1968年8月9日
Published Date 1968/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100126
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はじめに
人体の支柱としての脊柱は,一方では体重を支え,生体の支持性・安定性を要求されるとともに,他方,運動器としての大なる可動性も要求されている。さらに脊柱管内には,重要な中枢神経系たる脊髄を内蔵し,これを保護している。したがって,これら脊柱の支持性・安定性・可動性の正常よりの偏位破綻は,容易に一部組織の機能的負担をきたし,いたみと結びつきやすい。
とりわけ,人類が四足動物より2本足直立歩行をするに至った事実は,頸・腰椎部に解剖学的,構築学的に過度の前彎が強制され,アキレス腱と同様に,宿命的な抵抗減弱部と考えられる。以下,いたみ,脊椎機能解剖にふれ腰痛症の一般的概念につき論じ,主な疾患について言及する。
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