Japanese
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特集 各種神経疾患のリハビリテーション
顔面神経損傷のリハビリテーション
Rehabilitation in facial palsy
細川 忠義
1
Tadayoshi HOSOKAWA
1
1長尾病院・九州リハビリテーション大学校
pp.24-29
発行日 1968年2月9日
Published Date 1968/2/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100078
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まえがき
顔面神経損傷を部位によって大別すれば,中枢性と末梢性とあり,またその原因はいわゆるベル氏麻痺としての炎症,周囲組織より波及した炎症,外傷,腫瘍,手術による切断などそれぞれに分類される。しかし理学療法のテクニックについてはほとんど差異がない。ただベル氏麻痺に関しては早期にステロイドホルモンが投与される限り,大部分のものがたいして理学療法を必要とせず治癒にむかうことは最近の特徴といえるが,それにしても難治の症例も少なくないようである。
さて顔面神経麻痺の理学療法は,九州労災病院・理学診療科において詳細に研究しつくされ,その中の訓練療法については末松1)によって,また訓練療法を含めた理学療法全般の手技については服部2)3)によって発表されている。さらに東大物理療法内科においても,電気変性反応を中心として多数の症例が集められ,竹谷4)・玉川5)・吉田・王川・木暮6)等多くの論文が出されている。
著者は以上のものを参照しつつ,自分の経験を若干つけ加え,以下述べてみたい。
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