Japanese
English
特集 顔面損傷のファースト・エイド
顔面軟部組織の損傷
Soft tissue injuries of the face
丹下 一郎
1
,
三宅 伊予子
1
Ichiro TANGE
1
1順天堂大学医学部形成外科
pp.1717-1722
発行日 1968年11月20日
Published Date 1968/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204728
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はじめに
顔面は露出しているために外傷を受け易く,その傷は体の他の部分におけるものよりも一段と目立ち易い.増加の一途をたどる交通外傷の72%1)に顔面の損傷を伴うといわれるだけに形成外科的治療において顔面損傷の占める位置は大きい.
生命にかかわる他部の外傷を伴つた顔面の損傷では,当然前者が優先して取り扱われるために,後者,特に顔面軟部組織の損傷が緊急手術の対象となる事は比較的少ないが,早期の適切な手当は永久的な顔の変形や機能障害を最少限にとどめるのに役立つ.この意味で顔面損傷のファースト・エイドは治療の最終的成果をきめる鍵ともなる.
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