とびら
理学療法士・作業療法士の今後の課題
小池 文英
1
1整肢療護園
pp.3-7
発行日 1967年8月9日
Published Date 1967/8/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100037
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
最近わが国において,リハビリテーション事業に対する関心が急速にたかまり,若干の進歩がなしとげられたといわれている。このことは,確かに事実であって,慶賀すべきことに違いない。
その好個の実例が理学療法士・作業療法士法の施行(昭和40年)であろう。この法律の制定はわが国のリハビリテーション事業の歴史上画期的な出来事であったことは,疑いのないところである。長年にわたってP.T.・O.T.の教育システムの確立を提唱してきた者の1人として,誠に慶賀にたえないところである。特に,大正の時代から整形外科後療法に携わる術手の職種確立を唱えた恩師,故高木憲次先生は地下において定めし喜んでおられるに違いない。
しかしながら,わが国のリハビリテーションが上記法律の制定によってすべて順調に軌道に乗ったとは思えない。むしろ,これによって当面若干の混乱を招いた点もみのがせないであろう。
以下P.T.・O.T.に関する日本の現状と,今後の進むべき方向について考察してみることとする。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.