連載 作業療法を深める・第75回
作業療法士と義肢装具士の連携と今後
森永 浩介
1
Kosuke Morinaga
1
1広島国際大学
pp.162-167
発行日 2023年2月15日
Published Date 2023/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203282
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歴史
義肢についての記載がある最古の書物は,インドの医学書『リグ・ヴェーダ』(紀元前1800〜前1500年)で,義歯から義足まで記載1)されていたといわれている.
2011年までは,現存する義肢では,イタリア・カプア付近にて古代ローマ時代の遺跡から発掘され,紀元前300年ごろに木と銅でつくられた「カプアの棒義足」が最古2)だといわれていた.しかし,2000年にNerlichら3)が,エジプトのルクソール近くの墓地で発見された義足が紀元前950〜前710年ものだということを,The Lancetにて公表した.そして2011年にはこの木製の義足の親指に使用痕があり,装飾品ではなく実用的な義足であったことが判明したのである4).
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