理学療法の器具
上肢水平輪転装置 指伸筋訓練装置 上肢水平運動装置 つまみ動作練習装置 はじき動作練習装置
高山 坦三
1
,
内海 寿彦
1
,
秋元 久実
1
1厚生年金登別整形外科病院
pp.56-57
発行日 1967年1月9日
Published Date 1967/1/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100009
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はじめに
理学療法用の器具といってもリハビリテーション充実度という面では諸外国と本邦とのあいだにかなり大きな開きがあり,また本邦においても長い伝統をもつ少数の施設と比較的新らしい若干の施設とが混在しているから,その施設で使用されている器具にもそれぞれの特徴があって一概に論ずることはできない。たとえば滑車と垂錘とを利用した装置にしても,一方は素人細工,他方は商品として完成したものを備えている場合,アイディアは同じであっても外見も機能もおのずから異なることは当然である。また滑車利用の訓練装置等も,われわれの施設ではきわめてポプュラーな感じのものであるが,ある施設では,まだもの珍らしいとうけとられる可能性もありうるであろう。しかしとにかく医療器械の型録に掲載されている商品としての器具などは,本稿では割愛することにして少しく特徴あるものを紹介したい。
われわれの病院は整形外科・外科を中心とした医療機能とメディカル・リハビリテーション機能を併有した特殊病院で,われわれ自身の創意・工夫による器具が比較的少ない。ここに紹介する器具は田村春雄博士の主宰する大阪身障者センターのアイディアによる器具のうちから,われわれの病院でそのアイディアを借用させてもらったものが,おおかたであることをおことわりしておく。
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