特集 めまい—問診から治療まで
III.診断
平衡機能検査—温度眼振検査
竹森 節子
1
1虎の門病院神経耳科
pp.749-755
発行日 1986年10月20日
Published Date 1986/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210193
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
I.はじめに
体温より低いまたは高い水を外耳道に注入することにより眼振,めまいを生じるが,この眼振を温度眼振caloric nystagmusという。
1806年Brown-Séquard2)が外耳道に体温より低い水を注入することによりめまいが生じることを指摘した。また1906年Bárány1)が冷水や温水を外耳道に注入することによりめまい,眼振が生じることを報告して以来,温度眼振を臨床検査として用いるようになり,これに対する研究も多くなされてきた。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.