原著
視診をきずなとした頭頸部がん診療考(その一)
佐藤 靖雄
1
,
藤岡 正勝
2
,
鳥山 稔
3
,
島 一晴
4
,
大西 裕美子
5
,
井上 都子
6
1東京大学
2社会保険中央総合病院耳鼻咽喉科
3国立病院医療センター耳鼻咽喉科
4防衛医科大学校耳鼻咽喉科
5柏厚生病院耳鼻咽喉科
6東京都立広尾病院耳鼻咽喉科
pp.113-121
発行日 1986年2月20日
Published Date 1986/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210089
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I.はじめに
科学の進歩と技術向上が相まって頭頸部がん診療ば集約に向かっている。だからといって猫も杓子も集中豪雨的治療はありえない。適応を決める臨床的判断は経験知識のほかにどうかすると定石や哲学にもよるため,Q&Aの治療方針とこの病人の経過すなわち建前と本音にずれもある。聞く側もそれを承知しているから納得しないで本音はなにかを探っている。共通の背景が70〜30%あれば,あいまいな表現でも了解され,違う視点からの反論・アイデアも引き出せて"臨床的判断"の焦点が浮彫りになりそうである。
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