特集 母親と助産婦のきずな
きずなでいっぱいの1冊のノート
山下 静子
1
1近畿大学医学部附属病院30病棟
pp.282-285
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900063
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今回の特集のお話を頂き,まず,きずなとは何かを辞書で調べてみた。それは,動物をつなぎとめる綱,離れにくいつながりとある。このことから,母親と助産婦のきずなは,温もりのある手と手,目と目のつながりであり,一番大切なことは,信頼関係を築き,お互いが必要としていることを充たしていこうとする行為ではないかと考えた。
助産婦になり18年が経過しようとしている。四十路の坂を,「足跡の残らば残れ吾が天下」とうそぶきながら,しかも平坦な道よりも,でこぼこ道を好み,こりもせず生きている。なぜなら,この職業は,私自身を生かすことができる最高の職業であると思うから。そして何よりも,母親たちが好きだから。今回,与えられた良い機会に,母親と助産婦の関わりについて,自分を振り返ってみようと思う。
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