ホスピスからのレポート 続・死にゆく人々のケア・10
家族のきずなと死別の悲しみ
柏木 哲夫
1
1淀川キリスト教病院
pp.1162-1168
発行日 1985年10月1日
Published Date 1985/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921217
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はじめに
患者のみならず家族のケアも重視するというのがホスピスの基本的な考え方である.より良いケアのためには,家族がどのような気持ちで患者に付き添い,死が近づくにつれて気持ちがどのように変化していくのかを,スタッフは鋭敏に感じとらねばならない.
ケアにあたるスタッフは,患者と家族のきずなについて常に思いをはせる必要がある.死を迎えようとしている患者と付き添っている家族のきずなは,長年にわたって築かれてきたものである.スタッフには想像もつかないような強いきずなかもしれない.
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