特集 扁桃—今日の臨床指針
V.診断と治療
扁摘の効果判定と予後
岡本 健
1
1産業医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.877-882
発行日 1985年10月20日
Published Date 1985/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492210043
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I.扁摘の適応について
扁桃摘出術の適応についてはすでに多くの成書にも記載されているところであり,その主なものを挙げると①習慣性扁桃炎,①病巣扁桃,③過度な扁桃肥大,④反復性頸部リンパ節腫脹,⑤周囲臓器への悪影響,⑥扁桃周囲膿瘍,⑦扁桃角化症,⑧扁桃結石,⑨扁桃腫瘍が挙げられる。
しかし近年扁桃に免疫機能が存在することが明らかになるにつれて安易な扁摘が行われなくなったこともまた事実である。さらに扁摘によるショック死,出血などによる事故などが多くの耳鼻咽喉科医に扁摘を行うに慎重ならしめたことも事実であろう。
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