特集 頸部腫脹の臨床
III.症例
頸部肺ヘルニア
金子 省三
1
,
河西 信勝
1
,
日野原 正
2
,
平林 秀樹
2
Shozo Kaneko
1
,
Nobukatsu Kasai
1
,
Tadashi Hinohara
2
,
Hideki Hirabayashi
2
1癌研究会附属病院頭頸科
2獨協医科大学気管食道科
pp.893-897
発行日 1983年10月20日
Published Date 1983/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209689
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I.はじめに
肺ヘルニアとは,肺実質の一部が,正常な胸腔内区域をこえて突出することである。
肺ヘルニアが,胸腔の天蓋に発生した場合,おもに鎖骨上窩に腫脹をきたすため,本疾患は臨床上稀ではあるが,頸部腫瘤の鑑別疾患の一つとして認識されるべきものである。ここで頸部肺ヘルニアの分類・病因・診断・治療法を文献的に述べるとともに,筆者らの経験した症例を提示する。
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