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I.緒言
耳鼻咽喉科領域は,その対象器官が骨組織内に存在することが多く,その為にX線検査は日常臨床において不可欠の検査法である。より精密な情報を求めて,単純X線写真から,断層撮影,造影X線検査,血管造影,そして最近のCTへと,その装置は高度のものとなると共に高額のものとなり,検査のための手間と時間は益々大きなものとなってきた。その結果,放射線被爆量は益々増大し,既にその許容限界量に達しようとする症例さえ懸念されるようになり反省の声も出始めている。
単純X線写真の欠点は,骨病変を主としたものには有用であるが,軟部組織の診断には全く無力のことである。そのために各種の造影検査法や断層撮影法,そしてCTが繁用されるようになったものと思われる。しかしながら,多忙な日常臨床においては,できるだけ手間を省き,特殊な装 置を必要とせず,しかも的確で豊富な情報をうることのできる検査法が望ましい。
Radiological examinations including computed tomography, pluridirectional tomography, scintigraphy and others are remarkably being developed. On the other hand, the medicoeconomical burden and the problems on the radiation dosis to the patients are severely increased.
High voltage radiography has many advantages concerning the above mentioned problems.
In this paper the typical high voltage radiographs of the diseases in the pharynx, larynx and cervical organs are demonstrated and its value is stressed.
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