Japanese
English
原著
頸部のコンピューター断層撮影
COMPUTED TOMOGRAPHY OF THE NECK
小林 武夫
1
,
本多 清志
1
,
山本 英史
1
Takeo Kobayashi
1
1東京大学医学部耳鼻咽喉科
pp.1013-1018
発行日 1980年12月20日
Published Date 1980/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209184
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I.はじめに
1979年のノーベル賞受賞者であるハウンスフィールドとコーマックの両氏によって開発されたコンピューター断層撮影法(以下CTと略す)はX線診断において革命をもたらした。CTの有用性は頭部をはじめ胸部,腹部においては確立されている。しかし,頸部は必ずしもよい被写対象ではないと考えられている。それは,頸部が比較的に小さく,外から視診,触診を行うことが容易で,かつ,内視鏡検査で,喉頭,気管,食道を直接観察できるからである。しかし,筆者らは頸部においてもCTは有効な補助診断法となり得ると考えている。本稿では当科での経験を紹介し,CTの有用性と限界について検討を加えることにする。
Computed tomography (CT) had been considered to be rather ineffective in diagnosis of cervical lesions, compared with lesions of the cranium and the trunk.
However, our experience showed that CT provided a valuable tool for imaging of such conditions as extra-esophageal foreign bodies, radio-transparent foreign bodies of the esophagus and various cervical masses.
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