特集 今日の耳鼻咽喉科
日常診療に必要な知識
薬物
抗生物質の選択と用法用量
馬場 駿吉
1
1名古屋市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.815-825
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208974
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I.はじめに
最近の抗生物質を中心とする化学療法剤の開発にはめざましいものがあり,それらが細菌感染症の治療上,大きな貢献をしていることはここであらためて述べるまでもないところである。しかし,現在使用が許可されている諸剤の性質を熟知し,適切な選択規準とその用法用量を心得ていなければ,それらを十分活用することはできず,また,その誤つた使用や濫用は,副作用による障害や菌交代症などを生み出すことになろう。ここではとくに耳鼻咽喉科感染症の最近の動向に照らしつつ,抗生物質を中心とする抗菌剤の選択とその用法用量をどのようにしたらよいかについて述べてみたい。
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