創刊50周年記念特集 今日の耳鼻咽喉科/治療のコツと全身管理
咽喉頭—症候と疾患
いびき
高橋 宏明
1
1大阪医科大学耳鼻咽喉科
pp.809-810
発行日 1978年10月20日
Published Date 1978/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208753
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いびきの概念
いびきとは睡眠中の異常呼吸音である。音響学的には基本周波数がふつう100Hz前後,高くても150Hzぐらいまでの振動型と,400〜500Hz付近の狭窄型に大別できる。前者の振動源はほとんどが軟口蓋であるが,稀には鼻茸とか喉頭蓋などが振動することもあり得る。後者は舌根部と咽頭後壁との間に生ずる狭窄部を呼吸気流が大きな流速をもつて通過する場合が大部分であるが,口峡が狭い場合にも起こりうる。
他方いびきは側臥位よりも仰臥位の方が起こりやすい。また鼻呼吸よりは口呼吸の方が起こりやすいので,睡眠中に鼻閉を来たすことが誘因となる。
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