特集 外傷
喉頭気管損傷
黒住 静之
1
,
岡崎 英登
1
,
夜陣 紘治
1
,
屋敷 建夫
1
,
高田 洋美
1
,
築家 大介
1
1広島大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.835-843
発行日 1976年10月20日
Published Date 1976/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208417
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I.はじめに
喉頭および頸部気管は,後方は頸椎によつて保護せられ,前方は,危急の場合には反射的に頭を前屈するので下顎によつて防護され,さらにそれに加えて筋肉,靱帯によつていわば宙釣りにされた状態であり,かつ,喉頭気管自体が弾力性であることから,外傷を受けることの少ない器官であるが,近年,交通外傷,産業外傷,自殺(未遂)例が増加したようである。しかし,これら外力によるものはさほど多いものではない。
しかし一方では,気管内挿管,喉頭内手術など,以前には少なかつた医療に関連した内力による障害は著しく増加しているようである。
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