特集 喘嗚がある患者に出会ったら―病態をカテゴライズして診断する
[Chapter 4] 感染症と喘鳴
喉頭,気管・気管支結核
佐々木 結花
1
1国立病院機構東京病院 呼吸器センター呼吸器内科/臨床研究部
キーワード:
結核
,
喉頭結核
,
気管・気管支結核
Keyword:
結核
,
喉頭結核
,
気管・気管支結核
pp.1113-1116
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_1113
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▪喉頭結核の患者数は減少傾向である.
▪嗄声を訴える症例が多く,感染徴候を有する嗄声症例では,喉頭結核を鑑別にあげる.肉芽腫を形成する症例では喘鳴をきたすことがある.
▪気管・気管支結核は,咳嗽,喘鳴を主訴とすることが多く,気管支喘息として治療されることがまれではない.
▪吸入ステロイド/長時間作用性β2刺激薬(ICS/LABA)を開始しても改善しない喘鳴を有する症例では,胸部CTを撮影するべきである.
▪気管の粘膜から丁寧に観察し,粘膜の不整を見逃さないことが重要である.
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