特集 悪性腫瘍
手術と予後
河辺 義孝
1
1愛知がんセンター頭頸部外科
pp.807-816
発行日 1975年10月20日
Published Date 1975/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208266
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I.はじめに
頭頸部がんの治療は手術と放射線治療とが2本の柱となつて今日に至つているが,近年漸く化学療法が第3の治療法としての役割を演ずるようになつてきた。その顕著なものは化学療法導入による上顎癌治療体系の変革であり,また放射線と化学療法(ブレオマイシン,OK-432,多剤併用など)の併用投与の試みである。
もともと頭頸部癌には放射線感受性の高いものが多く,また表在性,限局型の病巣も少なくないし,その上機能や形体の保存という観点からも他の部位の癌に較べて放射線治療の比重が大きい。
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