特集 鼎談
術中トラブルの予防と対策
肝臓手術
手術侵襲と予後
小澤 和恵
1
,
島村 善行
2
,
出月 康夫
3
1京都大学第2外科
2国立療養所松戸病院外科
3東京大学第2外科
pp.1477
発行日 1989年9月30日
Published Date 1989/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210507
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出月 手術侵襲と予後の問題について,小澤先生.
小澤 手術侵襲そのものが予後を決定するのだということを,これからはとくに重要視していくべきだと思うのです.そうしないと現在の壁を破ることができないと最近実感しているんです.これは肝切除のみならず,肝移植の問題でもはっきりしてきております.極端ないい方をしますと,術前の肝機能評価が悪くても,術中侵襲を非常に軽くすれば治癒することが可能な時代に今はなってきているのです.出血を伴うトラブルも,このような手術侵襲という面から考えるべきだと思われます.
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