今月の主題 自律神経失調症—心身症としての考え方・扱い方
予後と経過
予後
難波 経彦
1
Tsunehiko Namba
1
1済生会神奈川県病院・内科
pp.1806-1807
発行日 1982年10月10日
Published Date 1982/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217971
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いかなる疾患においてもそうであるように,その疾患の予後について判定検討することは容易なことではない.とくに,心身症としての自律神経失調症においては,心身症という病態の発症のメカニズムにおいて,心理的因子および社会的因子の関与が重大な位置を占めている.そして,その心理的・社会的因子も,より多く関与している症例から,その関与が少ない症例まで多岐にわたっており,さらに,その心理的・社会的因子の内容の程度によっても予後が大きく左右されてくることはいうまでもない.
そこで本稿においては,筆者らが2度にわたって実施した予後調査に関するデータ1,2)を中心に,心身症としての自律神経失調症の予後について述べてみる.
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