特集 悪性腫瘍
抗癌剤
坂野 輝夫
1
,
木村 禧代二
1
1国立がんセンター病院内科
pp.777-787
発行日 1975年10月20日
Published Date 1975/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208263
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I.はじめに
癌化学療法の中心はすぐれた抗癌剤の開発とその臨床応用である。最近多くの新抗癌剤が開発され試験管内で作用機序が探求され,実験腫瘍によるscrecningを経,phase 1 studyでその毒性が検討され臨床に導入されている。そして抗癌剤の適応は白血病,悪性リンパ腫および骨髄腫などの造血器腫瘍から腫瘍細胞の細胞回転や薬剤の殺細胞様式の解明とともにその投与法の工夫により進行癌,再発癌など,手術療法および放射線療法の適応をこえた症例に対しても積極的に適用され効果があげられている。以下現在臨床に使用されている抗癌剤の作用を中心にその概要を記述する。
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