先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
婦人科癌の化学療法
抗癌剤選択のポイント
和田 裕一
1
,
阿部 祐也
1
,
矢嶋 聰
1
Yuichi Wada
1
1東北大学医学部産科学婦人科学教室
pp.799-801
発行日 1986年11月10日
Published Date 1986/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207476
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癌化学療法をおこなう上で,いかなる抗癌剤を使用するかは,患者の予後に関わる最も重要な問題の一つである。抗癌剤の効果は,抗癌剤自体の薬効だけでなく,宿主や腫瘍との相関関係の中で決定される。そこで,個々の症例について,宿主の生体防御機構や腫瘍の特異性・抗癌剤感受性など,様々な要素を考慮した上で,より合理的な抗癌剤の選択がなされるのが理想であるが,現状ではそのような十分な配慮がなされているとは言い難く,なお改善されねばならない問題も多い。しかし,近年たとえば抗癌剤に対する感受性試験が臨床レベルにおいても導入されるなど,抗癌剤の選択にも個別的な要素が加味されつつある。
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