今月の主題 癌治療の最前線
化学療法
抗癌剤の種類と適応
涌井 昭
1,2
1東北大抗酸研
2東北大臨床癌化学療法部門
pp.1108-1110
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207309
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癌の化学療法はまだ確立されたものでないといっても,その進歩はめざましく,それに用いられる抗癌剤もますます多種多様となってきたが,その作用機序および適応がすべて明らかにされているわけではない.したがって,これらの抗癌剤をどのように選択して実際の治療に用いていくかとなると必ずしも容易ではないが,薬剤別,疾患別適応はそれぞれの抗癌剤の歴史と経験によりかなり確立されつつあるように思われる.本稿においては,主として従来から一般に用いられている①アルキル化剤,②代謝阻害剤,③抗生物質,④植物産生物,⑤ホルモン,⑥その他,の分類に従った抗癌剤の種類と,薬剤別にみたそれらの適応について述べるが,ホルモンについては,他に述べられるのでここでは省略する.
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