Japanese
English
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中耳顔面神経Neurinomaの1例
INTRA-AURAL NEURINOMA OF THE FACIAL NERVE
大谷 晃
1
,
古内 一郎
1
,
永山 捷平
1
,
関根 修二
1
Akira Otani
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.479-486
発行日 1974年7月20日
Published Date 1974/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208090
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Ⅰ.緒言
neurinomaは,Schwann氏鞘より発生する良性腫瘍である。よつてSchwann氏鞘を有する脳脊髄神経本幹から末梢に至るまで,さらには交感神経の神経節,神経叢から内臓末梢に至る広範囲にしばしば発生する。耳鼻咽喉科領域では聴神経腫瘍をはじめとして舌,咽頭,鼻腔,頸部,顔面にも発生するが,顔面神経に発生するものはきわめて稀である。顔面神経neurinomaは1930年にSchmidt1)が報告して以来,今日に至るまで内外合わせ,その報告例は100例に満たない。この度,われわれは側頭骨内顔面神経より発生したと思われるneurinomaの1例を経験したので,ここに報告するとともに,いささか文献的考察を試みた。
A woman, aged 27, complained of impairement of hearing in the right ear.
Operation revealed a neurinoma of the facial nerve at its horizontal course.
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