Japanese
English
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耳性静脈洞炎の1例ならびに文献的考察
SIGMOID SINUSITIS OF AURAL ORIGIN
大谷 晃
1
,
古内 一郎
1
,
永山 捷平
1
,
林 由子
1
Akira Otani
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.331-335
発行日 1974年5月20日
Published Date 1974/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492208063
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I.はじめに
耳性頭蓋内合併症は,かつて耳鼻咽喉科領域における重篤な疾患の一つに数えられ,その死亡率も高かつた。しかし近年はほとんどみられず,その報告例も少ない。1960年以降の報告を見てもわかるように抗生物質の使用によつてマスキングされた典型的な症状を呈しない症例が多く,また,耐性菌の出現により重篤な状態に陥入る例も見うけられる。
今回,私どもは高熱を発し,内科医,耳鼻咽喉科医を経て紹介された耳性S状静脈洞炎の1例を経験したので,ここに報告し合わせて文献的考察を行なつた。
A case of sigmoid sinus thrombosis originating from the chronic purulent otitis media in a 16 year-old boy is reported with a review of literature on similar subjects.
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