特集 小児耳鼻咽喉科疾患
乳幼児小児疾患の取り扱い方について—術前術後管理を中心に
岡部 郁夫
1
,
東 悦雄
1
1日本大学医学部第1外科学教室
pp.673-683
発行日 1972年10月20日
Published Date 1972/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207829
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I.はじめに
近年,手術を必要とする小児の疾患に対する関心は各分野において高まり,その治療成績の向上はめざましいものがある。これには小児麻酔の進歩や手術手技の改善とともに,術前・術後管理の検討,改善が大きな推進力となつていることは否み得ない事実である。
小児における術前・術後の管理を適切に行なうためには,小児の年齢による生理的特異性,疾患,手術,麻酔などによる病態生理,また術前・術後におこり易い合併症を熟知し,手術の成功を阻む因子について深く理解することが大切である。本稿ではこれらの問題点について,教室でこれまで検討してきたところを織り込みつつ,われわれが現在実施している術前・術後の管理の概要を述べてご参考に資したいと考える。
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