Japanese
English
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鼓室成形術における耳介軟骨利用によるコルメラ形成の経験
FORMATION OF COLUMELLA WITH THE USE OF PINAL CARTILAGE IN PLASTIC MIDDLE EAR SURGERY
千葉 和夫
1
Kazuo Chiba
1
1岡山大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.21-26
発行日 1968年1月20日
Published Date 1968/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203895
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Ⅰ.緒言
慢性中耳炎に対して鼓室成形術が行なわれるようになつてから15年を経過した。この間,本手術に対する研究改良は非常に盛んに行なわれ,本研究題目も病変の程度に応じた乳突蜂巣削開の問題,外耳道保存の可否,中耳粘膜の処理法,穿孔鼓膜の閉鎖材料,あるいは中耳伝音機構修復の諸材料についてなど数えあげればきりがない。
しかし,これらの諸問題はすべて解決されたとは考えられない。とくに,中耳伝音機構修復の際に用いるColumellaの問題は,まだ満足すべき結論が得られてない。たとえば,現在もつとも優れていると考えられる自家耳小骨利用についても,ツチ骨およびキヌタ骨の病変が高度のときは利用できない場合があるし,根治手術後の症例のように,はじめから自家耳小骨を欠く場合もある。
The author reports the result of 4 cases, which he operated during the past year, in which the earlobe cartilage was used in substantiating the columella in the reconstruction of the conduction system of the middle ear.
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