第8回国際耳鼻咽喉科学会印象記
すぐれた日本の研究成果/印象的な癌の化学療法
Rudolf Link
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1Universitäts-Klinik und-Poliklinik für HalsNasen-und Ohrenkrankheiten
pp.232-235
発行日 1967年2月20日
Published Date 1967/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203740
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東京での,第8回国際耳鼻咽喉科学会議を,われわれはみな,大きな興奮と喜びとをもって期待していた。目本の同僚たちとの,親しく友情ある,仲間同志のような関係が,初めからこの会議の印象としてあった。かれらとは,相互の訪問と,それとまた,なによりもまず,日本人がドイツの大学病院に助手として滞在したことで,すでに数10年来のつきあいなのである。この遠い国へ飛んで来るということは,同時に,友人たちとの再会を意味したのであるが,羽出空港に多数の日本の耳鼻咽喉科の医師たちが,われわれを迎えに出てくれたとき,早くもわれわれは非常に驚いた。そのようなことは予測もしなかつたがらである。その人々の中に,われわれにとつての最大の名誉である,学会長の佐藤重一名誉教授がおられた。われわれの飛行機が2時間も遅れたにもかかわらず,教授はわれわれ待っていてくれ,われわれ個人個人と挨拶するのをとり止めたりはしなかつた。
われわれは3時間も話に花を咲かせた後に,さらに京都に飛んだ。第2回臨時オージオロジー学会に参加するためであつた。この地では森本教授が,われわれヨーロッパ人にとつて,まつたく想像できないようなもてなし方で,われわれを迎えてくれ,気を配つてくれた。
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