連載 原著・過去の論文から学ぶ・3
すぐれたコホート研究のアルゴリズムにふれる
森 啓
1
1長岡崇徳大学
pp.785-787
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202679
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
原著との出会い
Bateman RJ, Xiong C, Benzinger TL, Fagan AM, Goate A, et al; Dominantly Inherited Alzheimer Network: clinical and biomarker changes in dominantly inherited Alzheimer's disease. N Engl J Med 367: 795-804, 2012
午前診療を終えた嶋田裕之大阪市立大学老年科・神経内科准教授(当時)がご自身の学舎研究室に戻ることなく,私の研究室に直接立ち寄られた。外来で得られた血液サンプルの分析依頼だと思いお迎えしたが,その日は,New England Journal of Medicine論文1)のコピーを手に熱く語られたことを覚えている。当該のNEJM論文で私にどうこうしろという話ではなかったが,研究情報を先に把握された悔しさもあったのか,即座に理解できなかったためか,「読んでおきますね」との言葉で,お別れした。その夜に,私も嶋田先生と同じ興奮に出会えたのは言うまでもない。
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.